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―――そして、もう一つ。
少年の両親は、変わらず愛し続けた。
魔色の無い少年に必要な武術を教え込んだ。
元々運動は苦手ではくむしろ得意だった少年は、両親の教えを遺憾無く吸収した。
その中でも彼が抜きんでて得意だったのは、棒術であった。
槍でも斧でもなく、棒。
シンプルな打撃故に急所を突きやすい武器は少年にとって一番の武器となった。
そんな少年は、年を取るにつれて、顔付きは男らしくなり体格も細身ではあるがしっかりしたものとなった。
一重に、少年を支えた人達のおかげと言っても過言ではないだろう。
逞しく成長した少年は、魔法学校卒業と共にある場所へと強く志望した。
それは魔法学校を卒業した者が行く、魔術院にあった。
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