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ハッと我に帰った烈矢は口を開いた。
「その件に関しちゃ、水菜も交えてだな。こと刀に置いちゃアイツの右に出る奴なんて両手の指に収まるほどもいねぇしな。」
「…分かった。それじゃ、また後でって事で良いんだよな?」
「おぅ。まぁ、まだ朝飯の時間まであるし、久々に稽古つけてやるか。お前の腕が落ちてねぇか…いや、魔術院行って落ちるこたぁねぇから上がってんのか見てやる。」
右手に持ったままの神器――鴉火を魔素に変えて、消した後、右手で挑発するかのように構えた。
「上等。そろそろ親父に勝たなきゃなって思ってたしな。」
「まだヒヨッコのテメェに負けるかよ。―――行くぜ!」
「応っ!」
烈矢の言葉を合図に、二人は明け方の訓練場で激しくぶつかりあった。
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