第五章

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「そう…。私の実家瑞浪家に伝わる瑞浪流刀闘術の基礎をあなたに伝授するわ。」 「いきなりでびっくりするけど頑張るよ。」 「ふふ、それでこそ蓮ちゃんよ。」 幼い頃から多々ある武器の使い方を、右も左も分からないまま教えられてきた蓮に取って、この手のサプライズは日常茶飯事だった。 今回に限って、馴染んだ流派を逸れる事に驚きを覚えたのみだった。 「良い?先ずは目を閉じ、心を無に…。」 瞑想も、日頃から怠らずにしてきた蓮は直ぐに無心に陥る。 「そう…。そして、心に水を…床一面の水を思い浮かべて…。」 「―――出来た…。」 無心から想像心を働かせ、心に言われたものを描く。魔法が使えない蓮はイメージに苦戦するが、何とか成功させた。
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