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「今月が学園祭で、再来月がクリスマスミサでしょ。あっという間に送別会と卒業式かぁ」
レイが、生徒会の会議で配布されたプリントをカバンに入れながら呟いた。
俺たちは、カトリック系ミッションスクールの中では珍しい共学校に通っている。
だから、クリスマスミサとかがあるわけ。
「あっという間だな」
「まぁ私たちはそのまま三年生になるだけだけど、睦月さんは大学行って離ればなれだぁ」
また睦月かっ!!
お前さぁ…と、言おうとして振り向くと
予想以上に落ち込んだ顔のレイがいた。
途端、何も言えなくなる。
そんなにかよ。
そんなに睦月が良いのかよ。
間もなく始業の時間になり、俺たちは教室へと戻っていった。
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