95人が本棚に入れています
本棚に追加
/48ページ
レイとは、二年生になって初めて同じクラスになった。
9クラスもある学校だから、卒業まで知らない奴だって中にはいる。
俺も、同じクラスになるまでレイの存在を知らなかったし。
俺が、レイを好きになったのは一目惚れだった。
春、新しいクラスに行ってみると教室のベランダで桜の写真を撮ってる奴がいた。
変な奴。
それくらいにしか思わなかったんだけど、教室に戻ったそいつを見て、なんか…わしづかみにされたんだ。
肩までの黒髪をかきあげて、教室に入ってきたレイは綺麗だった。
白い肌、色づいた唇。
折れそうなくらい細くて、守ってやらなきゃって思った。
レイのこと、なんにも知らないのに。
絶対この子と話がしたい、と思ったんだ。
最初のコメントを投稿しよう!