第2楽章 偽りの罪人は死を望む

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「は!?」 いきなりの事態に唖然として立ち止まる。 ルカが前に飛び出し伸びてくる枝に向かって腕を振り、その枝を凍らせて動きを止めさせる。 「一体なんだ?」 『おそらく木の精霊の仕業です』 「何!?」 「その通りだ」 後ろからかけられた声にアディンたちはさっと振り返る。 数メートル先に立つ黒い軍服の男。 肩には深緑色の蛇が。 その後ろに兵士たちが武器を構えて立っている。 「どうやら氷の精霊のようだな」 ニヤリと笑う男にアディンが不愉快そうに顔を歪める。 「てめぇその軍服・・・士官クラスのやつか」
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