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『自分が不甲斐ないばかりに迷惑をかけた。すまない』
「いや特に怪我とかしたわけでもねぇし気にすんな」
頭を下げる青年にアディンは苦笑を返した。
『一体何があったのですか?あなたは王都の森を治めていましたよね?』
『っ、知っていたのか・・・そうだ、自分はあの付近の森を治めていた。だが兵士どもが突然やってきて自分達精霊を狩りだしたのだ』
「はぁ、狩りだした?普通の人間には精霊は見えねぇはずだろ!?」
青年の言うことが信じられないのかアディンが声を荒げる。
『兵士側には魔術を使う者がいた』
「何!?」
その言葉にアディンもルカも息を呑む。
『若い男で・・・そなたと同じくらいらしかったがほとんど制限なしに1人で術を発動させていた。
他のものは逃がそうとしたんだが半数ほどは捕まってしまい先ほどと同じような物を付けられてしまった。
付けられれば意識はあるが話すことも人型をとることも出来ないし命令にも逆らえない』
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