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必死な様子のロギアをしばらく黙って見ていたマノリアは、小さく笑いだした。
「あんたそれじゃあまるで麻都の父親みたいじゃないの」
「何言ってんだ。この劇団全員が俺の子供だ。
お前だってさっき母親のように麻都を見ていたじゃねーか」
「あらそう?・・・そうね。皆私達の大切な子供だものね」
ロギアとマノリアには子供がいない。
それは2人が欲しいと思ったことがないからだ。
ホールディア劇団は昔から旅をしながら孤児の子供を拾っている。
それはこの2人も同様で、先代の団長に拾われてからずっとこの劇団にいるのだ。
「親が子供の幸せを願うのは当たり前だろ」
ふん、とロギアは鼻を鳴らして視線を向けた。
マノリアもそれにならう。
馬にもたれかかって座っているその後姿を2人はただ黙って見ていた。
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