第3楽章 因果の鍵の名は

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「たっ大変だ・・・!」 大天幕の中に響いた少年特有の高い声。 「あらイリどうしたの?」 天幕の入口に帝都に行っていたはずのイリが息を切らして慌てた様子で立っていた。 「そっそれがっ・・・・スタルフが動物に襲われて・・・!」 「はぁ!?」 「どういうこと!?」 天幕内が大混乱になる。 「全員落ち着け! イリ、俺らに分かりやすく説明してくれ」 そんな状況で冷静だったのは団長であるロギアだけだった。 「俺達が帝都内歩いてたら上からおっさんの悲鳴が聞こえてきたんだ。見上げたら家の屋根の修理してたっぽいおっさん2人が何羽かの鳥に襲われてて・・・・。 俺とスタルフが助けようとして家の中入って屋根まで登って、スタルフが鳥を追っ払おうとして俺がおっさん達の怪我を見ようとしたんだ。 そしたら鳥が今度はスタルフに襲いかかってきたんだ! だから俺も一緒に戦おうとしたら止められて、団長達呼んでこいっていわれたんだ。 早くスタルフを助けてあげてよ団長!」
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