prologue

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ミーンミーン… 「あぁ…温暖化なんかクソ食らえ…」 蝉がまだ活動するほどの残暑が残る9月1日  俺、藤原 葉(フジワラ ヨウ)は自分が冷房を我慢しても、他に冷房を倍使っている人がいれば俺の努力は虚しく、温暖化に影響もないんだろうな、と憤りを感じながら学校に出掛けるためにぶらぶら支度し始めた。 昨日徹夜で宿題をしていたので少し寝坊してしまった。だからこれでも一応急いでいるつもりだ。 宿題もなんとか終えて今日は9月1日、もう夏休みが終わり、新しい学校生活が始まる。 新しい学校生活と言ったのは、意味が他にもあって、 俺は親の都合で高校2年の夏に引っ越すという中途半端な時期の転校をすることになり、今日から新しい学校へ向かうという高校デビューなんだ。 でも俺の家は所謂、転勤族というやつでよく引っ越しをしたので、転校にに慣れている。 そのせいで… あまり深い友達があまりいないのが悩みの一つだ。 前の学校に未練はないとは言えないが、これからの高校生活に期待することにしよう。 転校なんてポジティブに考えないとやっていけないんだよな…… はぁ… 俺は転校したために通学方法が変わり、電車通学になってしまったので昨日から軽く鬱になっている。 俺は行列や人混みなど他人と身体が触れ合うぐらいの距離まで近づくことを嫌うので、 電車通学は大嫌いなものだった。
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