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「おい、誰かいないのか!返事をしてくれ!」
「無駄だ、これだけ爆心地に近かったんだ、生きてる奴なんて
…!」
調査をしにやってきた男達は目を見張った。
確かに誰かいる、ぼんやりとした煙の向こうに誰かが立っている。
「キミ!平気か?
…まさか生存者がいたとは!」
「返事をしてくれ!」
もう一人の調査員も叫ぶと、その影の少年はこちらを振り返った。
「…いったいどうなったんだ?…」
少年がつぶやくと、調査員の一人が叫んだ。
「危ない!」
少年の上に、車ほどの大きさがあろうかというほどのコンクリートの塊が落ちてきたのだ。
「…え…力が…軽そうな…いける!」
ヤマはぼんやりと、自分の力を感じた、そして…
コンクリートの塊を下から蹴り砕いた。
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