もりのなか

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男の子は熊のコートを着てまた歩きだしました。 しばらく歩くと向こうから立派な角をした鹿がやってきました。 鹿は男の子を見ていいました。 『こんな所をヨロヨロ歩いてどうしたんだい?』 男の子は鹿から角でつつかれると思って、ビクビクしながら答えました。 『僕はママから捨てられたみたい。ひとりぼっちなの…』 鹿は言いました。 『それは可哀相に。ママは君の事が嫌いなんだね。私が杖になってママの所へ送ってあげよう』 鹿は立派な杖になりました。 男の子は熊のコートを着て鹿の杖を持ってまた歩きだしました。
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