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「今日も行くんか?」
「山っすか?行きますよ~。」
「元気やなぁ。」
「学生最後っすからねぇ。」
「春でこの店ともお別れして社会人っすから。」
「ユウキおらんくなったら大変やわぁ。」
「まぁ僕の愛弟子達がおるんでいけますよ。」
「残ってくれたらよかったのに。」
「まぁサラリーマンに負けたら帰ってきますわ。」
「まぁいつでも待ってるわ。楽させてくれよ。」
「まぁ期待せんと待っててくださいよ。あ、いらっしゃいませー。」
「いらっしゃいませー。でもここ終わって山行ったら2時まわるやろ?」
「だいたいそんくらいっすわ。」
「そんな時間に誰かおんのか?平日やぞ?」
「最近おるんっすよ。なんか賑わってきてねぇ。」
「へー。なんか青春やなぁ。」
「でしょ。なかなかおもろいっすよ。でも最近ヘンなんも増えてきましたよ。若い奴多いっす、元気そうな。」
「ユウキも若いやんけ。」
「言うても22っすからね。免許取りたてのピチピチしたヤンキー上がりには勝てませんわ。」
「速いんか?」
「いや、別に。ケツにつけて突っついたるんすわ。」
「当てんのか?」
「当てはしやんっすよ。ピッタリマークのベタ着けですわ。」
「こわぁ。まぁ死なん程度にやってくれ。ありがとうございましたー。」
「ありがとうございましたー。そうっすね。今が人生一番おもろいとこなんで、まだ生きたいっすわ。」
客が出入りする時だけ適当に2人は『いらっしゃいませ』と『ありがとうございました』を言った。
手元には1冊ずつアダルトビデオの発注書があった。
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