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ユウキはこの晩いつものように高校生活最後の冬休みを満喫していた。
多少改造が施された原付で夜な夜な出かけては、うちに帰らないこともしばしば。
ヒロノリと一緒にコウスケの家に入り浸り、いつも3、4人で遊びまわっていた。
18歳になり誕生日が早かったコウスケとヒロノリは車の免許をすでにとっていて、最近は集まった後はコウスケかヒロノリの車で遊びにいくパターンが主流だった。
年末のその日もいつもと変わらなかった。
ヒロノリに家まで迎えにきてもらったユウキは無免でヒロノリのラルゴを転がす。
「運転慣れてきたんちゃうん?」
「せやなぁ。最初怖かったけどなぁ。慣れたら楽勝やなぁ!」
「あはは。よう言うわぁ。1番最初の時なんか『あかんて、あかんて!』連発しとったやんけ。」
「そうやったかぁ?記憶にないわ~。」
「アホかぁ。ホンマ調子いいこっちゃで。」
「まぁヒロノリのおかげでええ経験つましてもうてますぅ。」
「そんなん言うなら普段から感謝の気持ちを表してほしいなぁ。」
「はいはい。コウスケん家着くわぁ、電話してやぁ。」
「あいよ。」
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