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「あんた……ふざけんじゃないわよ。何に巻き込もうとしてんのか知らないけど、あたしはあんたの顔を見るのも嫌なのよ。鬱陶しいから消えてくれない?」
取り繕うこともせず、床に転がったレンに射るような視線を送る。
やれやれ、と肩を竦ませて散らばったカップの破片を拾いながら、
「別に、そこまで嫌わなくてもいいじゃねぇか。俺だって、意味なくお前を巻き込もうとしてんじゃねぇよ」
「だったら何だって言うのよ」
ん、とレンが指差した方向を皆一斉に振り向いた。
その方向にはキャロル。
本人は何故自分が指差されたのか分からず、きょとんとしている。
「あいつに剣を教えてやって欲しいんだよ。お前、得意だったろ?ついでにこのサークルに入ってもらおうと」
クロエは黙ったままキャロルを見つめていたが、興味もない、と言ったようにふい、と視線を外す。
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