嫌なバイト

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倉庫といっても、大したものではない。 このビルの中の別テナントに、商品の在庫を保管しているだけだ。 俺の仕事のほとんどが、店長の気まぐれによる在庫の入れ替えである。 そんな事の為にわざわざバイトを…とは思うが、俺の知ったこっちゃない。   いつも通り、埃まみれの倉庫の扉を開く。 骨董だけに貴重な品も多々あろうに、ほとんど手入れが施されず、適当に配置された商品達は、俺に対しての嫌がらせにも思えてくる。 非常に目的の品を探しにくい。   江戸時代に、隠れキリシタン達にによって密入国されたらしい、西洋刀やロウソク立て、何に使うのかも分からない骨や玉… 果たして、このような不気味な品を、これまたこのような不気味な店へ買いに来る人間など居るのだろうか? 居たとしても関わりたくはない。   両手に持てるだけの商品を抱え、店へと運ぶ。 この往復と、店の掃除や片付け。 それが一通り、いつもの仕事内容だ。
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