21人が本棚に入れています
本棚に追加
ある日、実に亀裂が入り、何日も何日もかけてゆっくりと二つに割れました。
中から現れたのは少女でした。
小さな少女は栗色の髪をなびかせ、軽やかに走りだしました。
疲れを感じない小鹿のように走り続ける少女の髪は風になびいてぐんぐんと伸びてゆきます。
それと同時に少女の体も丸みを帯びてだんだんと成長してゆきました。
そして美しい女性に成長した少女はふわりと宙に浮き、いつの間にか生えた真っ白い羽根を羽ばたかせ、優雅に空に舞い上がってゆきました。
最初のコメントを投稿しよう!