未婚の父

2/6
前へ
/54ページ
次へ
ドラッグストアに着いた。 「私、雅樹とここで待ってるわ」 まるで我が子のように 雅樹を抱いた真美。 「じゃあ買ってくるね」 広之、大介、雅史、裕子は 揃ってお店に入った。 ミルク、オムツ、ほ乳瓶、着替え… さしあたり 雅樹に必要なものを買い揃えた。 「ありがとうございました」 「意外に荷物になるなぁ」 「こら! お父さんも荷物持て!ってか なんで空っぽのそれ持ってるんだよ」 大介が雅史を見た。 雅史は空っぽのクーハンを下げていた。 「あ…つい無意識に」 「買い物カゴじゃないんだから!」 広之はそう言いながら 買った荷物を全部クーハンに入れた。 大介も入れた。 まるで大きな買い物カゴだった。 4人は並んで駐車場にある車に向かって 歩き出した。 タタタッ…がさっ… 「うわぁっ!!!」 雅史が叫んだ。 「なっなんだっ」 広之が言う。 「きゃぁっ!!」 裕子が尻もちをついた。 「あぁ!」 大介もつられて叫ぶ。
/54ページ

最初のコメントを投稿しよう!

180人が本棚に入れています
本棚に追加