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「どうする?」
「警察に届けるか?」
「いや、そうすると雅史が女と会ったこととか
下手すると俺らのことまで聞かれるぞ」
「それはヤバいって!
私らも巻き込まれたらかなわない!」
みんな赤ちゃんをどうするか
言い合った。
「はいはい
どうしたのかな?
お腹すいたのかな?
あらっオムツが濡れてます。
雅史パパ
オムツはどこですか?」
雅樹を抱っこしながら
真美が言った。
裕子はクーハンの中を探した。
「おかしいわね…
普通捨て子ってさ
着替えとかオムツとか
一緒に置いてあるもんなのに
何もないわ」
クーハンのカバーまで剥がして
裕子は言った。
「捨て子?捨て子なのか?
違うだろ
親父はここにいるんだぜ」
「どうでもいいけど
何もないのは困るから
そこのドラッグストアに買いにいこ」
真美に言われてみんなは席を立った。
会計を済ませ外に出る。
お酒を飲まない裕子が車できていた。
5人と1人は
裕子のワゴン車に乗り込んだ。
駐車場を出てドラッグストアに向かう。
そのすぐ後ろに
一台の車がつけてきているとは
誰も気がついていなかった。
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