お昼

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母は「出産の為にちょっとでも体力つけときんさい!陣痛おさまったらすぐ寝んさい!」と、心配してくれた。 私は 『もうこの時点で力つきそうだよ…』 と真っ白に燃え尽きながらも陣痛と戦った。 もはやデスマッチ。 私がこんだけ痛いって事は… 赤ちゃんは何百倍も痛いだろうな…… お互い頑張ろうではないか……… と、ろくに寝れてないのでふわふわと頭の中で考えながら私は再び2分間の眠りについた。 その時、母が時計を見ながら秋子おばあちゃんに 「また2分後に苦しみながら目を覚ますって分かっとるのが可哀相じゃわ…」 と言っていた。 でも…お母さんも…こうやって痛がって苦しんでくれたお陰で…あたしが生まれたんだから…あたしも頑張るよ…… と、夢なのか現実なのか分からないが また頭の中でふわふわ考えた。
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