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 PIDの5人は武の「腹が減っては戦はできぬ」方針によって新宿署の最寄りのファストフード店で腹ごしらえしていた。 「でもよぉ。どうやって捜査するんだ?」  竜司は目の前で美味しそうに21個目のハンバーガーにかぶりつく武に聞いた。 「捜査本部にも都内全域の貴金属店に配置していた私服捜査官を引き上げさせるように言って、一体どうやってホシ(犯人)を挙げるってんだよ」 「ひゃってほうははんがひはっへほひにへはんどはいとがひるんじゃひみないじゃなひ」 「食うかしゃべるかどっちかにしろ!」  竜司が怒鳴ると武は口いっぱいに詰め込んだハンバーガーをゴクリと飲み込んだ。 「だって捜査官がいたってホシにセカンドサイトがいるんじゃ意味ないじゃない」 「だからって…」 「余分な犠牲を減らす。まずはそれが第一さ。それに策がないわけじゃない」  武はポンと隣の浩一の肩をたたいた。 「へ?僕?」 「そうさ。こいつを見てくれ」  武は地図を取り出した。 「こいつはさっき捜査本部でもらった東京23区の貴金属店の位置。その中で既に襲われたのは…」  武は地図に×印を加えていく。印がついていないのは5カ所になった。 「さぁコウ。確率は五分の一だ。楽勝だろ」 「…なるほどね。次に奴らが襲うところを僕の能力で特定するんだな」 「…ねぇねぇ。たけにぃ」  と、そこで美優が言った。 「もしも、次のはんこーげんばをとくてーしても、犯人のなかにはよちのーりょくしゃがいるんだったら私たちがそこでみはっているのがバレるんじゃないの?」  美優の言葉に浩一と竜司もハッとしたように武を見る。 「分かってるよ。だから、犯人は叩かない。セカンドサイトを叩く」  武の言葉に首をかしげる美優、浩一、竜司。 「……予知能力者の弱点…ね」  不意に静香がしゃべった。 「その通り」  武は満面の笑みを浮かべた。 「セカンドサイトの弱点ってなんだよ」 竜司が怪訝そうに尋ねた。 「セカンドサイトの弱点。それは…」  武は説明した。
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