孤立

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(本当にこれで良かったのか…? いや良かったはずだ…。) 昭太は首がない香住を見ていた。 「香住……。」 沙織は少しだけ見て、木陰に吐きに行った。 そして沙織は鬼の形相で昭太に近づいた。 「あなたは何で躊躇(ちゅうちょ)無く人を殺せるの?」 「…………生きるためです。」 昭太はそう言い、文化会館にある乗り物を目指して歩き出す。 「沙織さん…… 一人で生き延びれないと思うなら俺について来てください。 一人で大丈夫と言うなら俺はその銃を渡して俺は離れます。」 「…………同行させてもらうわ。」 沙織は迷ったあげく昭太について行くことにした。 「わかりました。 では俺の状況を知っておいてください。」 昭太は沙織に全てを話した。 学校で毅が自ら爆死したこと。 対馬達との合流。 文化会館での激戦。 激戦での小松の死。勇雄の拉致。 佐々木達という強力な戦力。 そしてアンブレラ侵入での仲間の死。 女子の死。 B.F。 ―――――――――――――――――― 「あなたは中学生なんだ……。 中学生でここまでシビアな生き方してるのはあなただけね。」 「いえ…… 拉致られた仲間も同じです。」 昭太は歩き出した。 「でもどうやって札幌まで? だいたい札幌に行ってもB.Fとかいう組織が本当にあるかわかんないじゃない。」 「札幌までは車で行こうと思います。 居るかはテレビ塔に行ってからじゃないとわかりません。 とりあえず行かないと。」 「そう……。 じゃあ早く車を探しましょ。」 2人は文化会館に向かった。
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