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「ッ!?
……やす兄。」
昭太はか細い声で泰斗に話しかけた。
「どうした?」
泰斗も昭太が声を小さくしたので小さくした。
「奴らは音に反応する。
それを一応頭に入れといて。」
「ああ……
って寄って来たのって俺のバイクのエンジン音のせいか…。」
泰斗はバイクを見て自分の頭を掻いた。
「そうなるね…。」
昭太はゾンビ達を見た。
「やす兄…
奴らは多いからやす兄も死なない程度に戦ってよね。
沙織さんは出来るだけ音をたてないで隠れてて。
もしピンチになったら俺がさっき渡した銃でなんとか頼む。」
昭太はそう言い放ちゾンビに向かって行く。
「ふっ!」
昭太は一体のゾンビの胸を切り上げ、隣のゾンビの胴体を切り裂き、近づいて来たゾンビの口に銃を突っ込み放つ。
「おまっ…!!?
ええ!??」
泰斗は昭太を見て驚いている。
「いいから早くこいつらの首を全力で蹴って!!」
昭太は斬ったあとに泰斗に叫ぶ。
「あっ…ああ。」
泰斗は軽いステップで上段蹴り、後ろ回し蹴りを繰り返し首を次々に折ってく。
(よし……
俺もやるぞ…。)
昭太はゾンビを切り裂き、撃ち放ち、あっというまに周りに居たゾンビを殺した。
「ラストぉぉ!!!
ちょりあぁ!」
泰斗が飛んでゾンビの後頭部に足の甲を当て、そのまま地面に振り下ろした。
(うるさいし……
ちょりあってなんだよダサいから…。)
「終わったぁぁ!!」
泰斗は肩を伸ばし叫んだ。
「やす兄うるさいって。」
昭太は泰斗に小声で言った。
「あっゴメンナサイ。」
(これで生き残ったってのがスゴいよなぁ。)
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