不思議な少女

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病院に向かって走り出す。うまく走れない。涙がにじんで前が見えない。『くそっ…』山本が拳を強く握り締め走る。『頑張って』亜紀が隣で声をかけた。『お前いつの間に…』不思議な気持ちになった。家を出たのは俺一人だったのに。『いいから早く』亜紀は強く言った。 病院についた。その時にはもう、山本の弟は亡くなっていた。『何でだよ…雄也』山本はあまりの無念さに涙が止まらない。『航平…』亜紀は何かの覚悟を決めたようだった。 それから時間がたった。山本は雄也の隣でうつむいていた…
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