恋心

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あたしたちは、砂浜を駆け降りていった。 清々しい潮風が肌に触れる。 2人して裸足になって、海岸線をゆっくり歩く。 「ねぇ、あれ見て!」 あたしは、我を忘れてはしゃいで言っちゃったぁ。 少し向こうに、変わった形の岩が見えたの。 拓真はあたしが指差した方を見つめ、 「競争しよう!」 と言って走り出したわ。 あたしは負けるもんかって、一生懸命走った。 そこに辿り着くまで、片手に靴を持って、拓真を追いかけた。
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