10450人が本棚に入れています
本棚に追加
~朔夜 Side~
今日は俺と杏奈の婚約発表の日。
俺はスーツに着替えて杏奈のいる部屋に向かった。
コンコン
「どうぞ」
ドアがノックすると、杏奈の返事が聞こえ、部屋に入る。
「………」
杏奈を見るなり、固まってしまった。
杏奈に似合うだろうと思い、送った薄ピンクのロングドレス。
それが、想像以上に似合っていて、目が離せなくなってしまった。
色白の肌に薄いピンクの生地、いやらしい色気もなく、無駄な露出のない清楚なイメージのドレスに、髪を巻いて、薄く化粧をした杏奈。
(反則だろ……………)
杏「朔夜?どうした?」
杏奈の声が聞こえ、見ると杏奈が俺を覗き込むようにして見ていた。
目の前にある綺麗な顔に自分の顔が熱くなるのがわかる。
「いやっ、なんでもない////」
杏「どうした?顔赤いけど、具合悪いのか?」
(鈍感?)
「いや、綺麗で見とれてたんだょ…」
「え?何?」
聞き取れなかったのか、杏奈が聞き返す。
「ドレス、似合い過ぎて、見とれてたって言ったんだよ。何度も言わせるな/////」
俺は何を言ってるんだ!?俺のキャラはこんなんじゃね!!
俺の言葉に顔を赤くする杏奈。
祖「あらあら、初々しいわね。羨ましいわ」
そう言って、上品に笑う杏奈の祖母に二人して真っ赤になってしまった。
「そろそろ始まるぞ?」
気まずくなって、杏奈に声をかける。
そして、俺達はパーティー会場へと向かった。
最初のコメントを投稿しよう!