始まり

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「あなた方の協力で完成しましたよ。」 いやはや、本当に協力してもらったおかげでこんなに早く完成したからね。 いくら感謝してもしたりないよ。 「いやいや、わいらもこんな面白そうな玩具ができるんやから協力したんや、礼なんか要らんで。」 「その通りですね。 むしろ、感謝していますよ。」 ふむ、そう言ってもらうと嬉しいものだね。 「まあ、僕らは退屈しのぎの玩具が欲しくて協力したんだからね。」 退屈しのぎの玩具代わりだとしても、完成したからには私の夢が叶う。 ・・・・・しょせんは、利害が一致していたにすぎないか。 「完成した記念に乾杯しませんか?私は夢が叶う事に、あなた方は退屈しのぎの玩具が出来る事に。」 「ええな、それ。」 「かまいませんよ。」 「僕もいいよ。」 「それでは、私の夢が叶う事と、」 【退屈しのぎの玩具が出来る事に、】 【乾杯!!!!】 この時、彼らはケースの中にいる少年が見ていることに、気付いてはいなかった。
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