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「雨降りそう・・・。」
変わらぬ日々で、普段通りに朝ご飯を食べ、徒歩で通っている私立高校に向かう。
遅刻ギリギリだが、曇り空の下で悠長に歩く。どんなに遅刻寸前でも、走らないと言うのが、俺のポリシーなのだ。
「はい、五分遅刻」
この男は幼馴染で、小学校の時に仲が良かった。だが、親の事情で転校しするも、偶然に、高校でまた出合った。かなりの変態男だと思う。
山田 智(やまだ さとし)
外見は爽やかで、整った顔立ちだが、中身は真っ黒だ。外見と内面にギャップがある男だが、何かと頼れる存在でもある・・・。
「知ってるか? 五分って、遅刻とは言わないんだぜ?」
「はぁ? まぁ、いいや・・・。三組の吉田加奈子ちゃんっているだろ?」
「うーん・・・。」
聞いたことがないな。人の顔を覚えるのは、昔から苦手だ。
それよりも、智が気味の悪い笑顔が気になるんだが。と言うよりも、嫌な予感しかしない。
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