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「あぁ。うーん。実は俺さ、飯が作れないんだよ。」
「ん?そんなのインスタントで生きていけるじゃん?」
浩輔がポカンとして俺の顔を見ている。
「だから!インスタントのものなんて、作ったこともないし、食べたこともないんだよ。」
俺の言葉に浩輔が更に目を見開いて驚いている。
「潤。カップラーメンとか食べたことないの?」
「あぁ。」
俺は素直に答えた。
すると浩輔が不思議そうに
「今までの16年間どうやって過ごしてきたの?」
っと、聞いてきた。俺は口ごもり、
「だから。それは・・・。うーんっと・・・。」
今までの生活を浩輔に話すかまだ迷っていた。せっかくできた友達だから大切にしたい。俺のこんな話聞いて、友達やめられたらそれこそ俺は生きていけなくなる。そんなことを思っていたら、
「まぁ、しょうがないね。俺も寮残るからお前の分も作ってやるよ。」
「え!浩輔実家帰らないのか?」
突然のことに、俺は驚きとうれしさですごい勢いで浩輔に聞いてしまった。
「うん。だっておれ帰る家ないし。」
俺は一瞬ドキっとした。
[浩輔に帰る家がない?どういうことだ?]
俺の思っていることが顔に出たのか浩輔が語り始めた。
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