第5章

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地下鉄と電車を乗り継ぎ、1時間30分くらい経ってやっと翼の家にたどり着いた。翼は毎日こんな遠い道のりを通学しているかと思うと、ちょっと尊敬した。 家の近くのスーパー(もちろんハニビで)でお菓子と飲み物と夜ご飯の材料を買った。浩輔は晶が好きだからと言ってオムライスの材料を買っていた。今日の晩御飯のメニューはオムライスらしい。 やっとの思いでついた翼の家は、思いのほか大きくて、驚きを隠せないほどの豪邸だった。 俺が驚いていると浩輔が 「潤知らなかった?翼のお父さんね、うちの学校の理事長さんなんだよ。」 さらっと言ったこの言葉を理解するのに、少し時間がかかった。 「え。あ。そうなんだ。」 こんな言葉しか出ないくらいびっくりしていた。
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