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オレは産まれて間もなく捨てられていたらしい。
そんなオレを助けてくれたのがパウロだ。
歳は30歳くらいだろうか…パウロはあまり自分の事を語らないから、オレが知っていることは少ない。
少しカールしている金髪が綺麗で、空の色と同じ瞳で見つめられるとオレはドキドキしてしまう。
「ディックスおいで」
オレは名前を呼ばれてパウロの側にいく。
パウロはオレを抱き上げるように膝の上に乗せると、いつものように頭をクシャクシャ撫でてくれた。
これが気持ち良い。
パウロの大きな手は昔から変わらない。
「ディックス愛してるよ」
恥ずかしげもなく愛を囁くのも昔から変わらない…
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