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―ガチャ―
扉の開く音。
ただいまというパウロの声…
「パウロのバカ!バカパウロ!遅いじゃんかよ!心配したんだぞ!」
オレは叫びながら玄関へ向かいパウロに飛び付いた。
さすがにパウロは驚いた顔をして、でもそっとオレを抱き締める。
「悪かったな…寂しかったのか?」
「な…寂しくなんかないぞ!心配しただけだ!」
パウロを見上げながらオレは反論したが、パウロは笑顔で「腹減っただろ?」っていい匂いのする袋をオレの顔に近付ける。
その匂いにさっきまでの不安やら怒りやらどこかへ行ってしまいオレはご機嫌でパウロの後を付いてリビングへ向かっていった。
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