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唇に、やわらかい感覚。
「…………あ?」
「起きた?」
「………なぁ、今」
「何もしてないよ?」
「……そっか」
そうは言っていたが、目の前のミナの顔は真っ赤だった。
「で………ついた、って?」
「もう……マンボウ、見にきたんでしょ?」
「そうだ、マンボウ」
頭が急にクリアになる。
ミナは、俺から体を離して計器の方に目を向ける。
「魚影は見えてるから……いるはずなんだけど」
「見つからないのか?」
「うん………今日は姿、見せてくれないのかな……?」
ミナは潜望鏡を覗きこむ
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