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「あぁ………そういうこと、か」
広がっている光景。
一瞬で、理解できた。
それを見ていると、何故だか胸の奥が熱くなって。
「なぁ……もしかすると」
俺はそれ、いや、それらを見つめながら、ミナに話し掛ける。
「増えつつあるのかもな、こいつら」
見えているのは、寄り添う二匹のマンボウ。
去年見たのよりは、小さいけれど、しっかりと存在感を放っている。
ゆらゆら、ゆらゆら。
あぁ。
マンボウは、ふわっと、泳いでいる。
二匹どこかへ行ってしまいそうで、俺は、思う。
ミナは、マンボウに似ている。
マンボウがミナに似ているのか?
どちらでも、同じことだった。
ぱっと見、よくわからない存在で、それなのに存在感があって。
知れば知るほど可愛くなる。
もっと知りたいと思うようになる。
そんな、存在。
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