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「俺のお姫様は祝福するが! 相手の馬鹿は殴ってやらねぇと気がすまねぇ!」
歓声。
ある意味、それは祝福のようで。
「お前、俺の前まで来い!」
ミナの父親が、俺を呼んでいる。
海兵たちは、やっちまえコールを起こしている。
俺は、ただ、ひるむことを恐れて。
自分が逃げ出さないだろうかと思案して。
ミナがいることに気づいた。
俺は、ミナに頷いてみせると、水原ゴウの前に立った。
また、静まり返る。
「なぁ、おい」
俺は見下ろされている。とにかく、水原ゴウはでかいのだ。
「てめぇは、俺たちのお姫様をかっさらっていきやがる!
だから、これは当然のことだ! 覚悟はできているか?」
俺は、見上げて、言う。
「殴られたくらいで、ハゲタカは落ちたりしねぇ」
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