First Episode

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数日経ったある日。 二、三日、雨が続いていたので、海に行くのは久々な気がしていた。 コンクリートで囲われた砂浜が見えたとき、いつもはないものが視界に入った。 (……人影?) 道路沿いに植えられた奇妙な形の木の下、その木陰に誰かが立っていた。 自転車をこいで近づいていく俺に気づいたようで、その人影は手を振る。 確証はなかったが、何かしらの予想はついた。 あいつだ。 俺は気づかない振りをして、人影からできるだけ離れたところに自転車を走らせた。 人影はゆっくりと近づいてくる。 影から出てきたのは、やはりあの少女だった。
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