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俺が木陰を占領する形となっていたので、
少女の体は木陰から半分でてしまっていた。
俺は無言で少し左に寄った。
「焼けちまうぞ、もっと詰めろよ」
俺が寄ったのは、少女の白い肌が焼けてしまうのが、
何か好ましくないように思えたからだった。
だから、俺はそれを少女に素直につげた。
「お前、肌白いんだから焼けちまうともったいないだろ?」
少女は一瞬きょとんとして、おずおずと俺のほうに動いてきた。
「………私のこと、嫌いじゃないの?」
「……好きも嫌いもねぇよ」
どういうつもりで彼女がそう聞いたのかはわからなかったが、
俺にはその質問は不思議だった。
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