愛のカタチ…優斗の過去

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すぐにあいつの後を追った。 「待てよ!」 ふり返ったときのあいつの表情は今でも忘れられない。 目は死んでいた。 ぼんやり遠くを見つめるような… 視点があっていない目だった。 心の荒み様を現していた。 恐怖を覚えた。 それはあいつに対してではない。 そこまでして、見て見ぬふりをしていた自分に対してだ。 俺はなんてバカだったんだ! 「やめろ!」 「死にたい!死なせてぇ!」 俺は力づくで岸へと引き戻した。 ハァ…ハァ… 息が乱れた。
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