愛のカタチ…優斗の過去

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その後、あいつは小さく丸まり、嗚咽していた。 「なんてバカなことしてんだよ!」 「私なんて死んだ方がいい。死んだ方が…」 「バカヤロー!」 波の音がこんなにも心地いいのに… こんなにも寂しい。 乱れた息が…寂しかった。 「なぁ…」 「…」 「俺を殴ってくれ」 驚いて俺の顔を見た。 「え?」 「俺を…殴ってくれ」 「ど…どうして?」 「俺はお前のいじめを止めなかった。だからだよ。こんな俺を…」 「わかった…」 俺は歯を食いしばった。
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