第二章 依頼

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私達は着地と同時に伸びてきた触手を掴み上げ引っ張った。 触手をたぐり寄せる事により、闇の向こうから何本も触手を生やしたモンスターが姿を現す。 このモンスターは…… 「こいつはローズバトラー!?」 噂で聞いた事がある。 こいつは厄介だ。 「ローズバトラー?」 アークが聞き返す。 その瞬間 ビューン! ビューン! ビューン! 次から次へと触手が飛んでくた。 私達はかわすが次々に飛んで来る。 キリがない。 「フッ…」 アークが消える。 いや、そう見える速さで動いていたのだ。 その刹那! 数本の触手が切断されていた。 おそらく手に持つ小刀で触手を一瞬で斬り裂いたのだろう。 良い動きではあるが…… 「無駄だ!」 このローズバトラーには、そんな攻撃無駄なのだ。 「な、なに!?」 アークが驚く。 無理もない、なんせ斬られた切断部から直ぐ様再生するのだから……。 ビューン! ビューン! ビューン! 「こいつは斬られても直ぐ再生するんだ!」 と私は避けながら説明した。 ビューン! ビューン! ビューン! 「……ちっ!」 アークが舌打ちをする。 「これじゃ懐に行けないな!」 「……俺が一気に全ての触手を斬る!……そしたらお前が止めを刺せ!!」 とアークが無茶な事を。 「そんなことできるのか!?」 私は驚いた。 しかし、アークは何も答えず懐に入っていた物を取り出し、ローズバトラーに投げ込んだ。 シュシュシュシュシュシュ…… 風を切る音が響く。 取り出したのは手裏剣! そして、その乱れ投げ!! スパーンスパーンスパーン……!! 触手が一辺に斬り裂かれる。 「なるほど……ならっ!」 納得した私は背中に担いであったチェンソーを取り出す。 勿論これもフィックスの科学力で改造してある。 対魔物用に仕上げているのだ。 そして私は触手が再生するまでの一瞬のスキをつき…… ジュィィィィィンッ!! チェンソーでドテッ腹に斬り裂いた。 ローズバトラーはお腹の辺りに格がある。 それさえ潰せば…… 「ゴォォォ……」 ローズバトラーが断末魔の叫びと共に崩れ落ちた。 そう格さえ潰せば、再生ができなきなり、倒す事が可能なのだ。
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