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―レンアイってさぁー イチゴみたいだよね。
―イチゴ?
うん。イチゴ。みんな、最初はイチゴの苗を持ってるの。でさ、早く恋人ってか、実がならないかなーって思ってるの。
んーそっか。
でさ、好きな人が出来ると、青い実がなるのよ。で、赤くなれーって祈るでしょ?
あ、こっち向けー好きになれーってコト?
そうそう。
赤くなったら、恋人同士ってコト?
うん。
じゃあ、恋人になれなかったら?
青い実のまま、カビて落ちちゃうの。で、また違うのが実れーって祈るの。
あはは、いー例えかもね。で、その実は?
うん、その実はね、恋人同士で食べ始めるの。
じゃあ、味にも意味あったりするの?
そう、皿に山盛りのイチゴ。甘いのはラブラブ。甘酸っぱいのは、恋愛の甘酸っぱいのと一緒。相手にキュンとしちゃったりとか。
マジで酸っぱいのは?
キライになっちゃうの。で、ずーっと酸っぱいのばっかりだと、その皿ぜーんぶ酸っぱく感じて、2人共、食べるの止めて次の苗に実がなるのを待つの。
別れちゃうんだ!!あはは、わかるわ、それ! あれ?じゃあ、結婚ってのは?
…その皿の中にある、一番甘ーいイチゴを2人で食べるの。本気でラブラブだから。
ふーん。じゃあ、あんたは、その甘いイチゴを食べてる最中ってわけ?
………。
え?まさか、酸っぱいのに大当たりとか?
…甘いイチゴってさ、…ずっと食べてると、飽きるよね?
あ…うん。
たまに甘酸っぱいの食べたいケド、相手が気付いてくれないと、ダメなの。
相手は?
気付いてない。ってか、イチゴがあるのが当然で、甘いのは当たり前だから。
………。
無くなることはあり得ないって思ってる。
それってさ…そのままだと…
皿の上で腐ってく。2人で気付けば何とか新しいイチゴになるかもだけどね。
…大丈夫?
分かんない。気付いてくれればね。…さてと、次どこか行こっか。
うん。カラオケでも行こっか。
end//
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