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「時雨ー、ほどほどにしておきなさいよ~」
「そうだよ時雨ちゃん。女の子なんだから女の子らしくお淑やかにね」
「鷹也(タカヤ)さんまで……」
食卓の椅子に座ってこちらを笑いながら見ているは如月鷹也さん。一昨年如月家に婿入りした有由さんの旦那さんだ。
私の義理の兄に当たる。
直哉が微妙な表情でこちらを見てくる。私は直哉が座っているソファとは違うソファに座る。
「けど……、姉さんがお淑やかにしていたら……その日の内に世界滅ぶね」
「直哉、キレるぞ?」
「嘘だってっ。た、たぶんさらにモテちゃうって」
しどろもどろしながら直哉は誤魔化す。まあいいだろう。
近くにあったクッションを抱き抱えた。
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