厄介な転校生

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「確かにあちぃけどさぁ……俺、時雨の魅力について語るほうが熱くなれるぜ?」 「字が違いますでしょ?ほら、こんなとこで立ち話してないでさっさと学校行きましょうよ。姉さんは暑いの苦手なんすから」 否定はしない。暑いのは苦手だ。熱いのは別に平気だが暑いのはとにかく苦手だ。 この世界に来てからはそれがより一層強まったけど。日本は湿度が高く蒸し暑いかららしいが……とにかく暑い。 「時雨のためなら……全速前進だッ。行くぞ直哉っ」 「へーい」 「え?あ、おいっ、何をするッ!?」 響亮に所謂お姫様抱っこをされる。余計に暑苦しいんだけど……。 「レッツゴー!」 「オー!」 私は抱き抱えられたまま学校へと連行された。
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