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「到着っと」
響亮は砂煙でもたつんじゃないかと思わせるような勢いで学校の校門入ってすぐの場所で急停止した。
結局校門までお姫様抱っこされてしまった……。
少し遅れて直哉も私達の横まで走ってくる。両手を膝に置き、肩で息をする。普通に魔力を使えばいいものを。
「はあはあ、あっつ……。走るんじゃなかった……はあ。というより先輩、はぁはあ、姉さんを抱き抱えて走ってたくせに速過ぎっすよ……げほっ、しんど……」
「時雨のためと思えば自分の限界速度ぐらい突破出来る」
「エロパワーじゃないっすか、それ……」
疲れた様子も見せずに胸を張って言う響亮に直哉が呆れ果てた表情で突っ込んだ。
そんなことより……──
「さっさと下ろせっ!」
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