【‡第一章 時の風に誘われて‡】

2/21
17人が本棚に入れています
本棚に追加
/99ページ
………………………………ジリリリリリリリリッッ! 『…んん~、うるさいなぁ…。』  俺は目覚ましを止めた 『ふぁ~、今何時だぁ?…なっ、9:00時!やべぇッ、遅れるッ!!』  俺の名はスケープ。19歳。俺の身の回りはごくごく普通の時間を過ごしている。平凡過ぎてつまらないぐらいだ。何か面白い事はないかな~っと日々日常の変化に心をときめかしている。今日は友達が…… 『話があるから明日の9:30分までにガロース橋に来い。凄い物を見せてやっから!』  と言われて、どうせろくな物じゃないだろうけど、行ってやる事にした。 『よし、準備OK。じゃ、行こうかな…』  …TELLL…行こうとした瞬間、電話がかかって来た。 『はい、』  受話器を取る。時間がないのでなるべく急いだ口調だったが、相手の声を聞いた瞬間その急ぐ気持ちも脱力感に変わる。 『俺だ、俺』 『なんだ…マイズか』  マイズは俺と昔からの親友で、トラブルメーカーだ。友達に何か怒ったら必ず1番最初に疑われたほどだ。俺も何度か酷い目にあった。
/99ページ

最初のコメントを投稿しよう!