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「ママ!パパ!」
誰もいない。
動物の鳴き声さえも聞こえない。
一人でいることの不安で、母と父を呼ぶ。
しかし、私の声だけが動物園に響いた。
寂しさと不安、恐怖で涙が溢れそうになったとき。
―――ザッ
うしろに、だれか、いる。
そのときには人がいる嬉しさで涙目でも笑顔が浮かんだ。
笑顔で後ろを振り向くと、
「やあ、こんにちは」
私と同じくらいの高さの、二足歩行の、スーツを着たうさぎがすぐ後ろにいた。
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