❤大熊猫❤

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夢を見たんだ… キミの夢を… もうすぐキミの誕生日だから、寝る前にそのコトを考えていたせいカナ? 夢の中でわたしは、キミに会いに行くコトになって… 窓から柔らかい陽射しのさす、初春の電車にコトコト揺られながら キミの住む街を目指したんだ やがて電車はキミの住む街 の駅に滑り込み わたしは少しだけ緊張しながら、駅に降り立った 初めてみる風景にキョロキョロしながら、キミの家の有る方の改札を通り抜ける 駅の改札の正面にある、正方形の大きな柱の前にキミは立っていた キミの家に向かう道中 会えない間の出来事や、どーでも良いようなハナシで盛り上がって… あっという間にキミの住む家にたどり着いた 夢の中ではなぜかキミは実家に住んでいて… 理由は分からないケド、街の電気屋さんだったんだ 閉められた薄萌黄のシャッターには大きくパンダが二匹描かれていて 『可愛いネ』 と思わず声に出した たぶんキミがパンダが好きだから、そんなシチュエーションだったのカナ? キミの部屋に案内されて、古いアルバムを見せてもらった どの写真にも明るい笑顔のキミが写っていて わたしにはとても眩しかったんだ やがて楽しい時間は儚くも過ぎ行き お別れを告げなくてはいけない瞬間が2人のそばに忍び寄ってきた わたしは、なかなか言いだせないさよならが自分でももどかしくて… そんなもどかしさを隠したくて、キミの手を引き寄せ軽く抱きしめたんだ キミの鼓動とぬくもりが伝わる 『また来るネ』 わたしより少し背の低い、キミの髪を撫でながら伝える キミは無言のまま コクッ と小さくうなずいた 駅まで送ってくれるキミに わたしは終始無言で… 近づいてくるお別れの時に、胸が押し潰されそうになっていた やがて駅に着き 滑り込んでくる電車に乗り込む わたしはキミの瞳を見つめて『またネ』 と精一杯の笑顔を見せた キミは一言 『うん…、待ってる』 と言うと俯いてしまった やがて無情にもドアがしまり 2人の時間の終わりを告げるベルが鳴りだした… わたしはドア越しに一生懸命手を振り キミの姿を目に焼き付けた ふと目が覚める 頭の上でゎ目覚ましが豪快に鳴り響いていた 別れのベルはコレだったらしい はぁ… 夢…だったんだ わたしはキミに言えなかったコトバを口に出してつぶやいてみた 『好きだよ』 次は言えると良いナ♪
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