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日常は、簡単に壊された。
「ヒロ君ーっ!!」
「ぎゃあ────っ!?」
いきなり後ろから飛び付いて来た奴に対して、俺は情けない悲鳴をあげた。
飛び付いて来たのは、声からして女。更に言えば、声の持ち主は、俺の知ってる奴の者だ。
「男の子が『ぎゃあ』とか悲鳴あげちゃダメでしょ…」
呆れた声を出しながら、そいつは哀れんだ目で俺を見つめた。
そして、病院の中庭を散歩していた俺の隣に並んで歩き出す。
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