始まり

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まぁ取り敢えず、巻藁練習するか。 俺は自分の弓と矢を更衣室から取り出して、弦を張り、黒いかけを付けた。 俺の弓は16キロの伸びの肥後蘇山(直心より衝撃が重い弓で伸びは普通の長さの並より長い弓)で矢はシャフト(矢の大部分)は黒、矢羽は黒鷲だ。 あ、ついでにかけというのは右手に付ける籠手みたいな物だ。 俺は巻藁矢を矢立てから抜き、巻藁の前に立つと周りが何故かしんと静まる。 「鳴神の射形を見とこ…。」 というヒソヒソ声が聞こえる。 何でか俺の射形は三年生の部長を始め、皆の手本になってる。 まぁ、皆に反論しても「鳴神(君)の射形綺麗だから」って皆は口を揃えて言うから無駄なんだよね。 っと…もうそろそろ撃たなきゃな。
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