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「サンタさん、おれのことはもうわすれて、あいつに乗ればいいじゃないか。あのあぶらくさい鉄の馬やろうに!」
なんかげつかまえに、サンタはずっとあこがれていたハーレーをともだちからもらって、おおよろこびでのりまわしていたのだけれど、それをうっかりトナカイにみられてしまったのだ。
それいらい、ずっとトナカイはこのちょうしで、はなのあたまもすっかりまっかになってしまった。
もちろんサンタははんせいしてそれっきりバイクには乗っていない。だけど、たったのいちどきりでこわれてしまったしんらいかんけいは、なかなかもとにもどるものじゃあなかった。
なにせ、ずっとサンタを乗せたソリを引いてはしってきたトナカイにとっては、ほんとうはサンタがいすにすわるのもいやなくらいいっしんどうたいだとおもってきたのだもの。
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